Simulacra (1964) : シミュラクラ

時は21世紀半ば、世界はワルシャワを中心とする共産主義体制とヨーロッパ・アメリカ合衆国とに完全に二極化されていた。USEAで絶大な権力を握る美貌の大統領夫人ニコル・ティボドーは、タイムトラベル装置を使って秘かにゲーリング元帥を呼び寄せ、恐るべき計画を実行しようとするが…模造人間、超小型違法宇宙船、火星生物などのガジェットを満載、現在の世界を照射するテーマ性を持った異色の長篇、待望の新訳版。

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Philip K. Dick

Philip K. Dick

フィリップ・キンドレド・ディック(Philip Kindred Dick, 1928年12月16日 - 1982年3月2日)は、アメリカのSF作家。44編の長編に加え、ディックは、約121編の短編小説を書いた。
1963年、歴史改変SF『高い城の男』でヒューゴー賞 長編小説部門を受賞。1975年、未知のパラレルワールドで目覚めた有名人を描いた『流れよ我が涙、と警官は言った』でジョン・W・キャンベル記念賞を受賞した。1978年、『暗闇のスキャナー』で英国SF協会賞を受賞。

第3次世界大戦を経た21世紀なかばの地球は、完全に二極化されていた。ワルシャワを中心とする共産主義体制と、米欧合衆国(USEA)とに―。USEAでは4年に一度国民投票が行なわれ、新しい大統領デル・アルテが選ばれるが、実権は若く美しいレディ、ニコル・チボドウが握っていた。国民は特権階級を意味するGeと平民を意味するBeに選別され、レディを満足させる芸の持主のみが社会的昇進を約束されていた。そのレディが突如として、精神分析医を抹殺するマクファーソン法を施行し、フォン・レシンガーの発明した時間移動機を用いて、1944年のドイツからゲシュタポの創設者ヘルマン・ゲーリングを移送しようとする……。本書は、P・K・ディック一流のガジェットやアイデアが複雑に入り組み、メイン・ストーリーすら容易に見さだめにくいが、間違いなくディックSFの原点となる傑作である。

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